職業 profession 2004 4 6
将来は、文科系の仕事がなくなるかもしれません。
たとえば、庶務、経理、給与計算など、
昔は、こういう仕事は、文科系の仕事だったのです。
ところが、今や、こういう仕事は、
コンピューターがやるようになったのです。
見方を変えれば、
コンピューターが、文科系の仕事を奪っているとも言えます。
残された仕事は、営業でしょうか。
しかし、これも怪しいのです。
最近は、電子的な商取引が盛んになってきました。
個人レベルでも、
インターネットに開店しているショピング・サイトで、
買い物をするようになりました。
そこで、新しい「文科系の仕事」はないものかと考えているのですが、
正直なところ、いいアイディアがありません。
この際、逆転の発想をするしかないかもしれません。
コンピューターに、文科系の仕事を奪われたならば、
今度は、コンピューターの仕事をするという発想です。
「プログラミング」
コンピューターのプログラミングというと、
理科系の仕事だと思うでしょうか。
しかし、これは、固定観念です。
たとえば、800字の小論文を、作家と数学者に書かせてみる。
どちらが、わかりやすい文章を書くか。
一般的には、数学者の文章は、
読めば、これを書いた人は、頭がいいとわかるでしょうが、
読みにくい文章でしょう。
数学は、記号の学問とも言えます。
今は昔、COBOLとFORTRANが全盛だった頃、
あるプログラマーが書いたプログラムを読んでいると、
読みやすく、美しいのです。
「もしかすると」と思って、彼に聞いてみたら、
彼は、大学で、文学が専攻だったのです。
プログラムとは、長文の論文でもあります。
しかも、誰が読んでも、わかりやすい論文です。
少なくとも、800字の小論文を明快に書く能力があれば、
プログラマーになれる資格はあります。